万獣こわい@パルコ劇場
先日、4月1発目の演劇を見に行ってきました。
行ってきたのは、5年おきにやってくる演劇ユニット「ねずみの三銃士」の最新講演「万獣こわい」です。
出演が生瀬勝久・池田成志・古田新太、そして作がクドカンと来れば、おもしろくないはずがない、ということでかなりの期待をもって見て参りました。
事前の期待通りかなり面白かったのですが、題材がかなりブラックであったことと、バイオレンスなシーンも多かったので、後味の悪さはなんともいえないものでした・・・ww
ホントね、面白かったんです。でも後味悪いみたいな、なかなか一言で表せれないような内容でございました。
ということで、以下は多少のネタバレを含みますので、これから見に行かれる方は見ないでね ^ ^
「万獣こわい」は、おなじみ落語の「まんじゅうこわい」から来ています。
スタートは、落語の風景から。このあとの物語につながるように、「まんじゅうこわい」の一席が演じられます。
オープニングの笑いあふれるやり取りが行われる中、いよいよ舞台は本編へと進んでいきます。
舞台はとある喫茶店。
生瀬さん演じるマスターと小池栄子さん演じる奥さんの2人のもとに、1人の少女(夏帆)が助けを求めて喫茶店に入ってきたところから物語が始まります。
実はこの少女、なんと家族ともども拉致監禁をされていた少女で、犯人の元から命からがら逃げてきたのです。
この少女を助けたマスターと奥さん。しかし、この少女が今度は彼らを拉致監禁することに・・・
物語の中では、いろんな人が殺されます。殺された人はバラバラにして捨てられます。さらに、監禁現場では通電の刑も行われ、、、
はい、とにかくバイオレンス満載です。でも、そんな中にもうまく笑いを組み込んでいく、このあたりはさすがクドカンといった感じでした。
監禁された一家が次々に殺されて、、、というところからお分かりの通り、題材は、尼崎で実際に起きた尼崎連続変死事件。
あと、個人的には北九州監禁殺人事件も題材にまざっていると感じました。(どちらかというと僕は北九州の事件をもとにしているのかなぁと思って見てました。)
この2つの凶悪事件が題材ですから、見終わってスッキリするはずがありません。
まぁ、胸くそ悪いというか、なんか重たーい気持ちになるというか、ドンよりした気持ちになるというか、そんな感じの舞台でした。
とはいえ、満足度は高いので、このあたりはさすが役者がそろった舞台だなぁと思ったしだいです。
この話と落語の「まんじゅう怖い」がどうつながっているのか、それはぜひ劇場でご確認くださいませ。
あと、今回の舞台、あくまで主役はねずみの三銃士の3名ですが、個人的には小池さんの演技がすばらしかったと思います。
とても気持ちの入った魅せる演技をされていました。
前々から女優としての評価が高いと言われてましたが、それを生で感じられました。これかも舞台で色んな役をやって欲しいですね。
そんなわけで、ねずみの三銃士の公演、大変楽しませていただきました。
また、5年後のねずみの三銃士の新公演が楽しみです!!
【今後の演劇観賞予定】
~4月~
・蒼の乱
・酒と涙とジキルとハイド
〜5月〜
・鍵泥棒のメソッド
pingpan